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【秋田の郷土菓子】豆腐で作る県南のお菓子「豆腐カステラ」とは?

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秋田県の県南に伝わる、ちょっと珍しい郷土菓子をご存じでしょうか。

その名も「豆腐カステラ」。

先日、花館の御本陣跡を訪ねたあと、近くのイーストモール(大仙市戸蒔)内にある「地産地消の広場」で出会ったのが、この素朴なお菓子でした。

豆腐カステラとは? 秋田県南の郷土菓子

豆腐カステラは、秋田県南に伝わる伝統的なお菓子です。

大仙市の公式ホームページによれば、「水分を絞った豆腐に砂糖や卵を加えて焼き上げる、カステラ状の郷土菓子」とのこと。

かつては庶民にとって高価だった砂糖や卵を、ハレの日の特別なお菓子として使い、手に入りやすい豆腐で代用したのが始まりだといわれています(出典:大仙市ホームページ)。

また、秋田魁新報の記事では、高齢世代の一部がこれを「水仙焼き」とも呼んでいたという記述もあり、地域による呼び名の違いも興味深いところです。

甘くてどっしり、緑茶がすすむ味わい

私が今回購入したのは、田口豆腐店(大仙市花館)で製造された豆腐カステラです。

商品名は全部ひらがなで「とうふかすてら」と、ちょっとかわいい文字面です。

包みを開けると、ふわりと甘い香りと大豆の風味が広がります。

この時点で甘い香りと大豆の良い香りが漂っていました。

ひと口食べると、もぎゅっとした独特の歯ごたえとともに、しっかりとした甘さが口に広がりました。

これは確かに”ハレの日”の味!

濃いめに淹れた緑茶とあわせていただくと、より一層美味しく感じられます。

高タンパクで体にも優しい、そんなところも現代人にとって嬉しいポイントかもしれませんね。

進化する豆腐カステラ

豆腐カステラには、近年新たなアレンジメニューも登場しています。

大仙市と民間企業のコラボレーションにより、豆腐カステラを使ったブリュレやクリームサンドが開発され、市のホームページでもそのレシピが公開されています(出典:大仙市ホームページ)。

ただ、残念なのは、実際に食べられる店舗が大仙市内にないこと。

市内の飲食店でも提供が始まることを願っています。

 

今回購入したのは、花館名物として紹介されていた「とうふかすてら」。

価格は税込375円でした(2023年5月時点)。

素朴ながらもどこか懐かしく、地域の歴史や生活文化を感じさせてくれるこの一品は、大仙市を訪れた際のお土産にもぴったりです。

豆腐を使ったお菓子という意外性と、しっかりした味わいが印象的でした。

 

  • 購入品 :花館名物 とうふかすてら
  • 税込価格:375円
  • 製造所 :田口豆腐店(秋田県大仙市)
  • 購入場所:イーストモール 地産地消の広場(秋田県大仙市戸蒔字錨77-1)

※上記は2023年5月時点の情報です。

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