昨日のブログで書いた、あきた芸術村での陶芸体験。その後、田沢湖へ向かいました。
このときすでに暑さでクラクラし始めていた私。
短時間での滞在にしようと思っていたのですが、田沢湖は暑さをしばし忘れさせるほど美しかったです。
日本一深い湖は神秘的な青さだった
今回訪れたのは、田沢湖の西側。
湖畔にある斎藤商店というお店で買い物をして、お店の駐車場に車を停めさせてもらいました。
田沢湖は太古の昔に火山の噴火によりできたカルデラ湖と考えられており、周囲約20km、水深は423.4mと、日本一深い湖です。
(以前のブログでも書きましたが、田沢湖レイクリゾートのレストラン「碧423」は田沢湖の青さと水深に由来します)
このグラデーションがかった湖の青さ、非常に美しい。
湖畔側は非常に透明度が高く、ウグイの元気な様子が丸見え。
湖中心にいくにつれて、どんどん水の色が深い青になっていくのが不思議でした。
海の青さともまた違う美しさです。
この湖の青さを見ていると、秋田県民歌の一節を思い出します。
神秘の十和田は田沢と共に
出典:NHKホームページ「WEB特集『都道府県民歌』知っていますか?歌えますか?」
世界に名を得し誇の湖水
山水皆これ詩の国秋田
この歌詞の通り、田沢湖には「神秘」という表現がよく合います。
龍になった美女、たつこ姫の伝説
斎藤商店の前には金色に輝く女性像があります。
その名は、「たつこ像」。
仙北市ホームページによれば、田沢湖には「たつこ姫の伝説」という物語が伝わっているんだそう。
その概要はこんな感じ↓
- その昔、永遠の美を欲したたつこという美少女が院内にいた
- ある夜、たつこは北に湧く泉の水を飲めば願いがかなうというお告げを聞く
- たつこはお告げ通りに北に湧く泉へ向かい、水を飲んだ
- 飲めば飲むほど喉が渇き、たつこは泉が枯れるほど飲み続けた
- 気がつくと、たつこは龍へと姿を変えていた
- 龍になったたつこは田沢湖の主となり、湖底深くに沈んでいった
田沢湖の神秘的な青さと湖の深さがこの伝説を生んだように感じました。
川や海では見られないような青さに加えて、非常に深い湖であることから、昔の人が龍が住んでいると考えるのも納得です。
また、たつこが暮らしていた院内は秋田県南の雄勝地方にあります。
雄勝地方と言えば、元祖・秋田美人の小野小町ゆかりの地でもあります。
この伝説が生まれた時代から、雄勝の一帯は美人が多いことで有名だった?
たつこ姫の伝説の始まりを空想する
神様の涙が湖になったという神話は聞いたことがあったのですが、田沢湖の場合は、たつこは泉が枯れるほど水を飲んでしまっています。
これって、大昔に田沢湖で起きた自然災害か何かと関係があるのでは?
というのも、日本の神話の中には、自然災害と関係があると考えられている神話があります。
例えば、スサノオノミコトが倒したヤマタノオロチは洪水、土砂災害を表しているという説があります。
田沢湖周辺には縄文遺跡が出土しており、大昔から湖と共生する社会が作られていました。
秋田駒ヶ岳の噴火、近くを流れる玉川の氾濫など、田沢湖周辺に暮らす人々は歴史的に多くの災害を経験してきているはず。
そうした歴史とたつこ姫の伝説は関係がありそうな気がします。
たつこが泉が枯れるほど水を飲んだ伝説は、日照りが続いて田沢湖が干上がった現象に由来するのかなぁと思ったり(単純に考えすぎ?)。
伝説を深堀りするのはロマンがないかもしれませんが、どうにも気になってしまいました^^;
- 訪問場所:田沢湖 たつこ像
- 住所 :秋田県仙北市西木町西明寺潟尻
- 訪問時期:2023年7月
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