先週末、2025年4月13日にNHK青森 NEWS WEBに掲載された地域ニュースの見出しを一覧にまとめました。
その中には、青森含む東北全体の観光の話題も。
東北、そして、青森の観光について、少しだけ考えてみました。
2025年4月13日の主な青森ニュース
2025年4月13日の主な青森ニュースは以下の通りです(参考:NHK青森 NEWS WEB)。
- 東北町長選 現職の長久保耕治氏が2回目の当選
- 外ヶ浜町長選 現職の山崎結子氏が3回目の当選
- 青森 横浜町で「菜花」の摘み取り体験にぎわう
- 青森 弘前 さくらまつり前に観光用のふね試乗会
- 青森 県立三沢航空科学館で段ボール遊具の企画展賑わう
- ことし1月 東北地方の外国人宿泊者数 初の30万人超
文化観光の話題が並び、県内が活気づいてきていますね。
東北のインバウンドが絶好調
このニュースの中で気になったのは、「ことし1月 東北地方の外国人宿泊者数 初の30万人超」。
東北もインバウンドが絶好調のようです。
このニュースの要約は以下の通りです。
2025年1月、東北地方のホテルや旅館に宿泊した外国人の数は、のべ30万9750人となり、1か月の数としては過去最多を記録しました。前年同月比で約8万9000人、40.3%増加しました。これは、統計開始以来初めて30万人を超えた結果です。
県別では、宮城県が最も多く9万6050人、次いで岩手県5万6070人、山形県5万6060人、青森県4万7010人、福島県4万1980人、秋田県1万2580人となっています。
東北運輸局は、春節に伴う中国などからの観光客増加や、仙台空港の香港との定期便再開が影響したとしています。
1月として過去最多を記録したとのこと。年間ではどこまで数字が伸びるでしょうか。
青森県の2025年1月の外国人宿泊者数は5万人弱、東北の中では4番目に多い数字です。
2025年1月、東北六県の宿泊者数
このニュースの基となった国土交通省東北運輸局のプレスリリースを見に行ったところ、日本人宿泊者数の数字も掲載されていました。
日本人・外国人別の各県の宿泊者数は以下の通りです(単位は千人泊にまるめてあります)。
(千人泊) | 日本人 | 比率 | 外国人 | 比率 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
青森県 | 268 | 85% | 47 | 15% | 315 |
岩手県 | 380 | 87% | 56 | 13% | 436 |
宮城県 | 608 | 86% | 96 | 14% | 705 |
秋田県 | 174 | 93% | 13 | 7% | 187 |
山形県 | 287 | 84% | 56 | 16% | 343 |
福島県 | 619 | 94% | 42 | 6% | 661 |
合計 | 2,336 | 88% | 310 | 12% | 2,645 |
こうして見ると、青森県の外国人宿泊者数の比率15%は東北の中でも高いことがわかります。
冬シーズンの青森県が外国人に人気があると噂には聞いていたので、この比率は納得感があります。
反対に、秋田県と福島県の外国人宿泊者数の比率は10%未満。
いろいろ事情があるとは思いますが、国内市場重視で安定感があるとも言えます。
9割近くが日本人旅行者
この表を見ていると、インバウンドが絶好調の中でも日本人宿泊者数は約234万人。
全体の約88%の宿泊者が日本人観光客が占めているという事実があります。
にぎわいの背景には、今も昔も“ふつうの日本人旅行者”の存在があるように感じます。
コロナ前と比べて見ると…?
ここまでは2025年1月の数字を見てきましたが、ここからは通年(年間)の宿泊者数に目を向けてみたいと思います。
東北運輸局作成の「宿泊者数データ(2011年1月~2025年1月速報値)」を参考に進めていきます。
このデータでは2011年からの宿泊者数をとらえているんですが、2011年からコロナ禍前の2018年まで、年間の東北の日本人宿泊者数は4,000万人前後で推移しているんです。

驚いたのが、コロナ禍でも3,000万人弱の宿泊者数がいたこと。
………実を言えば、私もGoToキャンペーンなどを活用して旅行を楽しんでいたひとりです。
あの苦しい時期の東北の観光業は内需で支えられていたことがしみじみ思い出されます。
まだ戻らない日本人宿泊者数
もうひとつ気になるのは、コロナ前(2019年)と比べて、日本人宿泊者数がまだ完全には戻っていないという点です。
東北6県全体では、2019年には約4200万人だった日本人宿泊者が、2024年には約3600万人にとどまっています。
ここからは私の推測なのですが、昨今の物価高で、経済的に旅行をすることが困難な人が増えたのかもしれません。
かく言う私も、昔に比べて旅行をしなくなりました。
コロナ前ほどの大規模イベントがまだ戻りきっていないのかもしれませんし、出張の減少なども影響していそうです。
景気や生活スタイルの変化が関係あるのかもしれません。
東北を旅行しよう
インバウンドが絶好調というニュースの陰でわかった日本人宿泊者の存在感。
日本人宿泊者の圧倒的な割合は今も健在ですが、それでもコロナ前の水準にはまだ戻っていないことがわかりました。
こういうことを知ると、東北を旅行しようという気持ちになります。
青森帰省の計画、具体的に立ててみようかしら。
最近ブログで取り上げた歴史的な場所にも行ってみたいですしね。
なんでもかんでも行政に頼るつもりはありませんが………インバウンドのにぎわいが戻ってきた今こそ、“ふつうの旅行者”がもっと気軽に旅できるような後押しがあってもいいのかな、なんて思ったりもします。
このニュースから、そんなことを考えました。
参考資料
<ウェブサイト>
- NHK青森放送局 青森 NEWS WEB
- 「東北運輸局管内の宿泊者数(令和7年1月)」(https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/ks/newpage/00001_00085.html)
- 「2023 年 5 月の東北の日本人延べ宿泊者数は …」(https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/content/000301760.pdf?utm_source=chatgpt.com)